ひこぜん

ひこぜんとは・・・

ひこぜん(ひこぜぇん・ひこざぇん・Hikozaen)は、
新潟県三条市の下田地区に伝わる郷土料理。固めに炊いたご飯をつぶし、草鞋型(わらじがた)に整形して木のへらに刺して炭火で焼き、その表面にエゴマ(荏胡麻)をすりつぶして、味噌、砂糖、みりん、酒などを加えた「イグサ味噌(えごま味噌)」を塗って、さらに炭火で炙って作る。冬の郷土料理。福島県の郷土料理「しんごろう」や、岐阜、長野を中心に食べられている「五平餅」、秋田の「焼ききりたんぽ」などに似る。

かつて冬場に熊狩りに出る地元のマタギ(猟師)が、行動食・保存食・携帯食として作り持ち歩いていたといわれる一方、「ひこぜん」には「味噌」が塗られているため、「味噌がつく=しくじる」と、縁起を担ぐマタギ達は持っていかなかったのが本当ではないか、ともいわれる。

三条市下田地区では、地元の郷土料理・名物料理として「ひこぜん」を提供している飲食店や宿があるほか、毎年11月の下旬に「ひこぜぇん祭り」も開催されている。

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