やせうま

やせうまとは・・・

やせうま(Yaseuma)は、

1. 大分県の郷土のおやつ。郷土
に水を入れてこね、手でちぎってのばして平たくて分厚い状にしたものを茹で、
きなこと砂糖をまぶしたもの。「痩馬」「八瀬馬」。

涅槃会(ねはんえ)や七夕、などの際に、供える地域も多い。

平安時代、豊後国佐伯の岬に住んでいた都落ちした貴族の幼子が、乳母の八瀬(やせ)に
おやつをせがみ、そのたびに八瀬は小麦粉を練って茹でたものにきな粉をまぶして食べさせていた。
幼子は、それを気に入り、よく「やせ、うま、うま(食べ物の幼児語)」とねだったという。
それがいつしか「やせうま」になったと伝えられている。

2. 福島県の磐梯山周辺で食べられている郷土のおやつ。郷土菓子。
上新粉ともちや、そば粉で作った餅で小あんを包んで焼いたもの。

3.新潟やに伝わる、涅槃会(お釈迦様の入滅の日)や雛祭り、
花祭り(お釈迦様の誕生日)に際に食べる郷土菓子。

「やしょうま」「やせごま」「やしょうごま」「しんこ」とも。
食紅などで色を付けた(上新粉)を練って作る餅を型に入れ、
花や動物をかたどったり、絵柄を描いたりして蒸したもの。

同様の縁起菓子が、多少の形と材料、呼び名を変え、
長野や静岡、福井、兵庫など各地に存在する。

「やせうま」「やしょんま」(新潟・長野・静岡・兵庫)
「やしょ」
「涅槃団子」(富山・石川・福井)
「おみみ」「おみみだんご」(長野・福井)
「耳団子(みみだんご)」(長野)、
「お釈迦の日ダンゴ」
「花団子」(岩手)
「花草餅(花草団子)」(岐阜・福井・京都・静岡)
「ひな餅(おひな餅)」(秋田・山形・島根)
「花餅」(福岡・島根)
「花供僧」(はなくそ)(奈良・京都)
「花饅頭(花まんじゅう)」(岩手・鳥取・静岡)
っぱ餅」等。

4. やせうま本舗 田口菓子舗の製造・販売する菓子。
新鮮なきな粉を水飴と砂糖で練って作ったあんを求肥で包んで楊枝を刺した生菓子。

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