脂焼け
脂焼けとは・・・
脂焼け(あぶら焼け・脂焼・脂やけ・油焼け・あぶらやけ・Aburayake)は、
アジやサバ、イワシ、ブリなどの脂が多い魚(多価不飽和脂肪酸(高度不飽和脂肪酸)を多く含む「多脂魚」、脂を多く含む魚、いわゆる脂ののった魚)や、鮭のハラミ部分などの全体の中でも特に脂を多く含んだ部位の加工品(塩漬け、一夜干し、干物などの、塩蔵品、乾燥品や冷凍品など)を長期保存する際にみられる、見た目(色味)や風味などの劣化のこと。
獲れたて、または加工した直後の新鮮な状態では艶があり鮮やかで透明感のある綺麗な色が、褐色を帯びて赤褐色や黄褐色などに変色し、身も変質、風味も落ちて、食べると苦みやえぐみを感じるようになり、場合によっては不快なにおいを放つようになる状態のこと。これは、脂(脂肪分)が時間と共に酸化することなどが主な理由とされる。
魚介類のみならず、肉類、または揚げ物などにも用いられる。特に冷凍したから時間が経って変質、変色したものは「冷凍焼け」とも。
温度が高いこと、空気(酸素)に触れること、乾燥すること、などが脂焼けが進んでしまう要因となり、これらの対策をすることで脂焼けをある程度防いだりすることもできるが、時間の経過とともに起きてしまう現象であるので完全に防ぐことはできないといわれる。脂焼けを防ぐ具体的な方法としては、真空パック(真空包装)、マイナス30℃以下の極低温貯蔵(凍結および貯蔵の温度が低ければ低いほど脂焼けはしにくいといわれる)、酸化防止剤の使用、グレーズ処理(冷凍エビなどのように食品の表面に薄い氷の膜=グレーズをつけて品質低下を防ぐ処理)、酸素非透過フィルム包装などが挙げられる。