羹とは・・・

羹(あつもの・かん・Atsumono / Kan)は、

1. 魚や肉、野菜などを入れた熱い汁物・汁料理のこと。もともとは、中国の羊を煮込む料理「羹」に由来する。対義語として膾(なます)などの冷たいものを「うすもの」という。平安時代には、熱汁、温汁(あつじる)、冷汁(ひやじる)、汁膾(しるなます)などとも呼ばれた。かつては、用いる食材の種類により使われる字も異なり、平安時代中期(承平年間(931年~938年)に編纂された辞書「和名類聚抄」には、「汁の実として野菜類を用いたものを「羹」(あつもの・コウ)といい、魚介などを用いたものを「臛」(あつもの・カク)という」といった記述がある。羹臛(こうかく)。

その後、鎌倉時代には禅宗とともに精進料理が伝わり、「豆腐羹」「辛辣羹」などの汁料理も中国から伝来した。室町時代には「羹」から「汁物」が一般的になり、「吸い物」という言葉も使われるようになっている。

2. 雑煮や、米粉などで作る団子が入った団子汁のこと。もち菓子のことを指す場合もある。

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