枝豆

枝豆とは・・・

枝豆(えだまめ・エダマメ・えだ豆・edamame)は、
未成熟な大豆を収穫したもの。
「畔豆(あぜまめ)」「青豆(あおまめ)」「月見豆」とも。

主に塩ゆでにして(または茹でてから塩を振って)、
酒のつまみやご飯のおかず、おやつ、軽食として食べる。
また、茹でてから潰したものを様々な料理や菓子などに利用する。

特にビールとの相性がよく、日本の夏を代表する味覚の一つ。

枝豆の名前の由来

枝つきのまま茹でることが多かったので、
「枝付き豆」から「枝豆」と呼ばれるようになったともいう。

枝豆

枝豆

枝豆と大豆の違い

植物としては枝豆も大豆も同じ種類で、枝豆が成熟すると大豆になる。
品種としては「大豆」として利用される場合が多いもの、
「枝豆」として利用される場合が多いものがあり、
「秘伝(秘伝豆)」のように、枝豆でも大豆でも利用される種類もある。

また、丹波の黒豆のように、
黒豆としてブランドが確立されている品種の「枝豆」(黒枝豆・黒豆枝豆)も流通している。

枝豆の種類

枝豆は、大きく分けると「青豆」「茶豆」「黒豆」の3つの種類がある。

「青豆」

一般的に知られる枝豆。スーパーマーケットや飲食店でよく見かける種類で、最も多く流通している。
莢(さや)の毛が白いものが多いため、白毛豆と呼ばれる。

青豆(白毛豆)の主な品種:

毛豆(けまめ)、肴豆(さかなまめ)、秘伝(ひでん)、錦秋(きんしゅう)、
はねっ娘会(はねっこかい)、サッポロミドリ、奥原早生(おくはらわせ)、
湯上り娘(ゆあがりむすめ)、緑碧(りょくへき)、サヤムスメ、
おつな姫、北海白毛、栄錦、あづま錦、小糸在来(こいとざいらい)等。

「茶豆」

香や甘みが強く、コクがあって濃い食味を持つ。
ブランド枝豆として流通することが多く、値段も高めのものが多い。
見た目は青豆に似るが、中の薄皮が茶色~褐色をしている。
山形と新潟を中心に、東北地方で多く栽培されている。

茶豆の主な品種:

だだちゃ豆(小真木・甘露・早生白山・白山・尾浦)、
黒埼茶豆(黒崎茶豆)(くろさきちゃまめ)、晩酌茶豆、越後ハニー、等。

「黒豆」

正月の黒豆用の豆として最高品質を誇る丹波の黒豆を始め、いくつかのものが枝豆として流通する。
主に京都府京丹波町~兵庫県篠山市周辺を始めとする関西地方で多く栽培されている。
生産量が少なく、収穫時期も遅い為、市場に出回る量は少ない。大粒でコクがある。
「丹波黒大豆のえだまめ」「丹波篠山黒枝豆」「丹波黒の若さや」「丹波の黒さや」等とも呼ばれる。

黒豆の主な品種:

丹波篠山黒大豆(たんばしのやまくろだいず)、紫ずきん(むらさきずきん)、黒船

そのほか、天狗印枝豆「味緑(みりょく)」等、「青豆」と「茶豆」をかけあわせたものや、
「茶豆」と「黒豆」をかけあわせたものなどもある。

枝豆の選び方と保存法

おいしい枝豆の選び方のコツ

枝豆は収穫した直後からどんどん鮮度が落ちるので、
なるべくなら収穫後の時間が経っていないものを、
さらには、かさばる上に少々手間だが、枝つきのものを選びたい。

選び方としては、
なるべくさやが枝に密集しているもの、
緑色が濃くぷっくらと形よく太っているもの、がよい。

IMG_1321

枝豆の保存方法

とにかく新鮮なうちに茹でるのが肝心。
一日程度なら、新聞紙等に包み、乾燥しないようにして野菜室に入れておく。

生のままでは保存も効かないので、
一度に食べきれないようなときは茹でてしまってから、
冷凍保存をする。固めに茹でて冷凍し、食べる際に再度湯がくといい。
茹でてから塩漬けにする漬物(豆漬け)もおすすめ。

枝豆の食べ方

シンプルに、茹でて塩を振って食べるほか、
すりつぶして塩や砂糖で味をつけ、餅や団子、野菜などと和えたりからめたりする。
各地に郷土料理として、枝豆を使った料理や菓子が存在する。

枝豆の調理法

枝豆はお湯で茹でて食べる以外、蒸し焼きなども出来る。
塩煎りという、たくさんの塩の中に入れて煎って食べる方法も。

焼く、または煎る方法は、豆が焦げる場合もあるので注意。
火の入り加減の様子を見ながら、一粒二粒味見をするのがおすすめ。

茹でる

1.枝から外した後、さやの両側を少し切る。こうすることで塩味がしみこみやすくなる。
2.洗ってから塩で揉む。
3.沸騰したお湯に入れて、3分~4分半ほど茹でる。
4.うちわ等を使って冷ます。または熱いまま食卓へ。
水につけると枝豆の風味が落ちるので、水には晒さないが、
氷水に3秒ほど入れると枝豆が締まって美味しくなるともいう。

蒸し焼き

1.枝豆を枝からはずし、洗った後、塩で軽く揉む。
2.フライパンに枝豆を入れ、枝豆が半分浸るくらいに水を入れて、
蒸し焼きにする。
3.表面に軽く焦げ目がついたら出来上がり。

塩煎り

1.枝から外した枝豆を洗う。
2.フライパンにたっぷりの粗塩を入れ、洗った枝豆を入れる。
3.フライパンを振りながら煎り、表面に少し焦げ目がついたら出来上がり。

焼き枝豆

焼き枝豆

枝豆を用いる料理・枝豆を使った郷土料理・郷土菓子

秋田県や岩手県南部、宮城県、山形県、福島県、栃木県北西部、山梨県などで、
潰してペースト状にしたもの(ずんだ・ぬた(ヌタ・ぬだ)・じんだん(じんだ))を、
砂糖を加えて甘い餡にした「ずんだ餅」やずんだまんじゅう、ずんだ団子等の菓子、
または塩などを加えて、ずんだ和え(ぬた和え)や、ずんだ汁(枝豆呉汁)、
ごたもち、ずんだコロッケ、ずんだ春巻き、スープなどにして食する。

ずんだ餅

ずんだ餅

ずんだまんじゅう

ずんだまんじゅう

ずんだ団子

ずんだ団子

また、北海道道南の函館や江差周辺、青森県の津軽地方には、
枝豆を茹でた後莢のまま塩漬けして発酵させた「枝豆の漬物」「豆漬け」もある。

枝豆の漬物

枝豆の漬物

まめ漬け

まめ漬け

枝豆の主な産地

枝豆の主な産地は、収穫量順(平成21年度)に千葉県、山形県、埼玉県、新潟県、北海道、群馬県、秋田県、神奈川県、岐阜県、東京都など。
そのほか、青森県、愛知県、静岡県、大阪府、茨城県、京都府、徳島県、岩手県、愛媛県、香川県などが枝豆の収穫量が多い。

高級ブランド枝豆

山形県鶴岡市の「だだちゃ豆(白山だだちゃ豆)」、新潟県新潟市の「黒埼茶豆(黒崎茶豆)」、新潟県長岡市の「肴豆」、
群馬県の「天狗印枝豆」、岐阜県岐阜市の「岐阜えだまめ」、京都府福知山市・園部市・亀岡市の「紫ずきん」、
兵庫県篠山市の「丹波篠山黒枝豆」などが高級ブランド枝豆として知られる。

枝豆の栄養

枝豆は豆類?野菜類?

未成熟の大豆である枝豆は、野菜に多く含まれるビタミン類等を含有することから
分類上はさやえんどう、さやいんげん、空豆等と同じく野菜(緑黄色野菜)に分類される。

枝豆の栄養と効能

タンパク質、ビタミンA(β-カロチン)、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、
カルシウム、食物繊維、カリウム、鉄分などを多く含み、栄養分に富む。

血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く作用がある必須アミノ酸の一つ「メチオニン」が含まれ、
ビタミンB1、ビタミンCと共に肝臓でのアルコールの分解を促進し、
急激なアルコールの吸収を抑止したり、二日酔いを和らげる効能があるとされる。

一方、尿酸値を上げ、痛風の要因となるプリン体を多く含むので、食べすぎには注意が必要。

枝豆を使った主な商品・スナック・デザート・スイーツ

枝豆を練りこんだり溶かし込んだりした主な商品

枝豆製品

「ずんだ笹かまぼこ」
「ずんだ豆腐」
「ずんだラーメン」
「ずんだ冷麺」
「ずんだ寿司」
「枝豆がんも」

地域限定スナック菓子類

「ずんだ煎餅」
「ずんだプリッツ」
「ずんだじゃがりこ」

菓子・スイーツ・デザート類(ずんだスイーツ)

「ずんだロール」
「ずんだプリン(ずんだぷりん)」
「ずんだシェイク」
「ずんだブラン・マンジェ」
「ずんだサブレ」
「ずんだ最中」
「ずんだ羊羹」
「ずんだかき氷」
「ずんだたい焼き」
「ずんだ大福」
「ずんだクレープ」
「ずんだパン」
「ずんだ生ジャム(生ジャムずんだ)」
「ずんだチーズケーキ」
「ずんだショートケーキ」
「ずんだソフト(ずんだソフトクリーム)」
「ずんだアイス」
「ずんだキャラメル」
「ずんだ生どら焼き」
「ずんだモンブラン」
「ずんだあんみつ」
「えだまめ餅」

きのこの山 ずんだ風味

きのこの山 ずんだ風味

ずんだ政宗 枝豆入りメロンパン

ずんだ政宗 枝豆入りメロンパン

Share