塩辛
塩辛とは・・・
イカの塩辛
塩辛(塩から・しお辛・しおから・Shiokara)は、
主に魚介類の内臓や身などを用いて作られる保存食、発酵食品。イカやアワビ、カツオ、サケ、ナマコなどの腸や身などに塩をしてかき混ぜ、数時間から数日(もしくはそれ以上)の時間をかけて熟成・発酵させて作られる。塩と共に麹や唐辛子などが加えられることもある。また、牛肉や豚肉、鶏肉、イノシシの肉、馬肉、鹿肉などを用いて作られるものもある。(肉の塩辛)
主な塩辛 塩辛の色々
日本の沿岸部では各地域で古くから伝統的に様々な塩辛が作られており、郷土食、郷土の味覚となっている。現在、都市部などを含め、広く流通しているものとしてはイカの塩辛、ナマコの塩辛、カツオの塩辛などが知られるが、その他にも様々な塩辛がある。
イカの塩辛
主にスルメイカなどの身を肝(ゴロ、ワタ、ふ)と共に塩辛にしたもの。唐辛子や麹を入れたものもある。肝を混ぜ込んだもの(赤作りとも呼ばれる)が一般的だが、身だけを塩辛にしたもの(白作り
)もある。また、墨を混ぜ込んで作る「黒作り(黒造り)」と呼ばれるものもある。
このわた
ナマコの腸を塩辛にしたもの。高級珍味として知られる。
ばくらい(莫久来)
ほやの塩辛とこのわたを混ぜたもの。
めふん
鮭の腎臓(中骨に沿ってある背ワタ・血腸)を塩辛にしたもの。北海道の珍味として知られる。
まぐろの塩辛(まぐろ酒盗)
まぐろの内臓を塩辛にしたもの。
秋刀魚の塩辛
サンマの内臓を塩辛にしたもの。
カマスの塩辛
カマスの内臓を塩辛にしたもの。
カツオ酒盗
カツオの内臓を塩辛にしたもの。
タコの塩辛
タコを塩辛にしたもの。ワサビの茎などを加えて作るものをタコワサ(たこわさび)という。
うるか
アユの内臓を塩辛にしたもの。細切りにした身を混ぜて作るものもある。
エビの塩辛
アマエビやしろえびなどを塩辛にしたもの。富山や石川などの珍味として知られる。
がんづけ(がに漬け・がね漬け)
有明海の沿岸部などで伝統的に作られているカニを用いた塩辛の一種。カニの塩漬け。シオマネキなどの小さなカニを甲羅ごと潰して塩を加え、寝かせて熟成、発酵させたもの。
スクガラス
スズキ目アイゴ科のアイゴの稚魚を塩辛にしたもの。沖縄の郷土食。
たこの卵の塩辛
タコの卵を塩辛にしたもの。「たこまんま」と呼ばれる。
たらこの塩辛
タラの卵巣を塩辛にしたもの。
アワビの塩辛
アワビの肝や身を塩辛にしたもの。