卓袱料理
卓袱料理とは・・・
卓袱料理(卓袱りょうり・しっぽく料理・しっぽくりょうり・Shippoku ryori)は、
江戸時代から長崎に伝わる、和の料理に西洋料理(主にオランダ)、中国料理のスタイルが混じり合った料理の形式。長崎の伝統料理。長崎の郷土料理。長崎の名物料理として知られる。出島経由で入ってきた、西洋料理や中華料理の様々な調理法、料理、スタイルが日本料理のそれと融合して新たなスタイルを作りだした食文化であり、長崎ならではの食文化、料理、調理法として発展したもの。刺身(和)、豚の角煮、東坡肉(中華)、揚げ物(蘭)などで一つのコースとなるので、それぞれの一文字をとって「和華蘭料理」とも呼ばれる。
まず、日本料理の伝統である「お膳」を囲んで食するのではなく、テーブル(卓)を囲み、大皿に盛られた各種料理を各々取り分けて食べるのが特徴で、「卓袱料理」の名の由来である「卓袱」も、中国語でテーブルを意味する「卓」に、テーブルクロスなどのクロスを意味する「袱」が合わさって名付けられたとも推測されている。(「しっぽく」とはかつての中国南西部の一地域で現在のベトナム中部~北部の方言とされる説もある。)
卓袱料理の主な料理
店によって多少の差はあるが、「卓袱料理」はまず、鯛の身と鰭が入った吸い物である「お鰭(おひれ)」から始まり、「小菜(冷たい物)」として、刺身の盛り合わせ、三品盛り(海・里・山)(口取り・・・主に、からすみ、カスドース、伊達巻、羊羹、寒天類など)、十六寸豆(とろくすんまめ)、アラの湯引き、甘鯛の長崎天麩羅など、それに続いて温かい「中鉢」の東坡煮、ハトシ、天麩羅、パスティなど、さらにメイン料理である「大鉢」には季節の魚や野菜、肉などの煮物等の和の料理、ご飯、吸い物、漬物、水菓子、「梅椀」といった料理の数々で構成される。