ムベ
ムベとは・・・
ムベ(むべ・郁子・野木瓜・mube)は、
アケビ科ムベ属に分類される植物。関東以西に多く自生する。秋になるとアケビに良く似た実をつけ、その果実と春の新芽(若芽)が食用となる。地域により、グベ(長崎)、フユビ(島根)、ウンベ(鹿児島)、イノチナガ、コッコなどとも。アケビ科でありながら常緑樹であるため「トキワアケビ(常磐アケビ)」の別称も持つ。
「不老不死の実」「不老長寿の実」
歴史的に重んじられてきた果樹の一つで、食べると長生きするという「不老不死」「不老長寿」の伝説があり、古くから陰暦の11月1日に近江の国から皇室に献上されてきたほか、靖国神社(東京)や近江神宮(滋賀)などの神社にも供えられている。
「むべなるかな」の語源
天智天皇が狩りの際に立ち寄った地で、子だくさんの元気な老夫婦に出会い、その元気の秘訣を尋ねたところ、「毎年この不老長寿の実を食べているからです。」とムべの実を献上した。その実を味わった天智天皇が「むべなるかな(もっともなことだ)」と口にされたことから「むべなるかな」という言葉が生まれたと言われている。
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