水菓子
水菓子とは・・・
水菓子(みずがし・Mizugashi)は、
果物、フルーツのこと。
日本料理の献立で、メロンやイチゴ、みかん、パインアップルなどのフルーツを指す。木菓子とも。
かつて、「菓子(かし)」は果実・フルーツをさす言葉(中国では「菓」は「果」同様果実を意味する)だった。平安時代に入り唐から、「唐菓子・唐菓物(からくだもの)」(うるち米の粉やもち米の粉、小麦粉、大豆粉、小豆粉に、甘葛(あまづら)の汁や蜜などを加えて練って揚げたもの)や果餅(かへい)などが持ち込まれ、さらに室町時代にはお茶請けとして様々な甘味が考案される。次第に、「菓子」は「食事以外の軽い食べ物・軽食・おやつ」全般を指す言葉となっていった。
江戸時代に入り、「菓子」は現在の意味合いに近い「米粉や小麦粉を用いて、蜜や水あめなどを加えて作るもの」を限定的に指す言葉へ変化し、一方「果実・フルーツ」を「菓子」と区別するために、(主に江戸では)「水菓子」と呼ぶようになっていった。明治時代~大正時代、昭和初期にかけては、一般にフルーツの事を「水菓子」(「水くわし」)と呼んでおり、フルーツを売る店も「水菓子店」「水菓子屋」と呼ばれていた。
今では、懐石料理をはじめとする和食の献立では「水菓子」というとフルーツを指すのが一般的だが、水ようかんや寒天、心太など、水を想起させる涼しげな菓子を「水菓子」と呼ぶ人も増えてきている。
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