つけ揚げ
つけ揚げとは・・・
つけ揚げ(つけあげ・ツキアゲ・チキアゲ・Tsukeage)は、
さつま揚げ(薩摩揚げ)の鹿児島での呼び名で、魚のすりみを味付けし、油などで揚げたもの。
本場・鹿児島の物は、砂糖が沢山入るので、かなり濃い目で甘目の味つけが多い。
「つけ揚げの名前の由来と材料と種類」
すり鉢で「つく」ようにして、作ったものを「揚げ」ることから、「つけ揚げ」と呼ばれるようになったといわれ、
鹿児島では、灰持酒(あくもちざけ)と呼ばれる甘めの地酒と大量の砂糖を入れ、
しっかりと味をつけるが特徴。それを整形し、菜種油などで揚げていく。
つけ揚げは大きく分けて、えそや鯛などの白身魚系と、いわし、アジ、トビウオなどの青身魚系の二種があり、
それぞれ味の濃さや旨味が異なる。
また、店によって、魚の配合や調味料の量が変わり、それが各店の「味」となる。
すり身に味をつけてそのまま揚げるほか、
板状の人参、ごぼう、さつまいもなどを乗せたり、混ぜ込んだりする。
コーンいり、おもち、チーズ、鶏皮、ソーセージなど変わり種のものもあり、
その形状や、中にはいる具により、「棒天」「コーン天」などと呼んだりもする。
県内のスーパーなどには、つけ揚げ専用のすり身も売っており、
家庭で手軽に手作りのつけ揚げが作られている。
「つけ揚げの歴史」
1840年代の島津斉彬公の頃、交流が盛んだった琉球から薩摩に、
「揚げる」という調理法が伝わり、元々鹿児島にあった蒲鉾製造に、
揚げるという手法が応用され、つけ揚げが誕生したといわれる。
現在、鹿児島にはおよそ40のつけ揚げ製造の会社があるといわれ、
さらにつけ揚げの専門店が県内至るところにある。
「つけ揚げの食べ方」
地元の人々は、つけ揚げはそのまま食べる人が多い。
つけ揚げそのものに濃いめの味がついているため、生姜醤油をつけたりすることもなく、
スライスもせずに、そのまま何もつけずにかぶりつくようにして食べるのが普通といい、
冷蔵庫から出した冷たいままのものを食べるのも定番の食べ方という。
そのまま頂くほか、つけ揚げはうどんなどにトッピングしたり、チャーハンやキンピラと和えたりもする。
また、桐の箱にいれられた5000円以上する詰め合わせが売られ、
お中元、お歳暮用としてはもちろん、七草祝い、誕生日、父の日、母の日など、
贈答用として一年中購入されている。