つぐみうるか

つぐみうるかとは・・・

つぐみうるか(ツグミウルカ・Tsugumi uruka)は、
スズメ目ヒタキ科ツグミ属に分類される鳥「ツグミ(鶫・つぐみ)」の内臓や肉を使って作るうるか。塩辛。つぐみのうるか。「みたたき」(身叩)とも。

岐阜県中津川市や郡上市(郡上八幡)、長野県伊那市などの山深い地域で伝統的に作られていた保存食。酒の肴。珍味。

捕獲したばかりの新鮮なつぐみの腸に塩をし、細かくした肉と共に漬け込み塩辛とする。つぐみは木の実やミカンの実などを餌とするので、ほんのりと木の実の香りや柑橘系の香りがしてすこぶる美味。人によっては、すべての塩辛の中でもトップクラスの美味しさで、まさに絶品という。食通で知られた北大路魯山人も食したと伝わっている。

野鳥保護の声が高まった昭和40年代以降はおおっぴらには作られなくなり、「幻の珍味」となったが、かつては冬の味覚として、特に地域の酒飲みに珍重されたという。

Share