ヤマノイモ

ヤマノイモとは・・・

ヤマノイモ(山の芋・山芋・薯蕷・Yamanoimo)は、
ヤマノイモ科ヤマノイモ属の植物。土中に長くのびる根(芋)を食用にする。自然薯(ジネンジョ・ジネンジョウ)、山芋(ヤマイモ)とも。

ヤマノイモの食べ方

粘性が非常に強い為、あたり鉢(すり鉢)やおろし器などですりおろし、出汁や卵、醤油などを加えて「とろろ」にし、そのまま、またはご飯や麦飯にかけて食する。

麦とろご飯

地域によっては、味噌汁を加えてとろろ汁にする場所もある。特に静岡県静岡市駿河区丸子地域では、味噌汁で伸ばしたものを麦飯にかけた「麦とろご飯」が、かつての東海道「鞠子宿」の時代から名物となっており、1596年(慶長元年)創業のとろろ汁の老舗「丁子屋」が浮世絵(広重「東海道五十三次・丸子」)に描かれたり、松尾芭蕉の句や東海道中膝栗毛などにも登場する。

そのほか、海苔に挟んで油で揚げて「磯辺揚げ」としたり、すりおろしたものを餅米やうるち米と混ぜ合わせ麺(薯蕷麺・いものめん・いもめん)に加工したり、薯蕷饅頭やかるかんなどの和菓子の材料としても用いられる。

ヤマノイモとナガイモ(長芋)の違い

すりおろして食べる、見た目や食感が「とろとろ」としている、すりおろしたものを「とろろ」と呼ぶ等、類似点の多いヤマノイモとナガイモだが、ヤマノイモが日本原産であるのに対し、ナガイモは中国原産ともいわれる(日本原産の説も有)。染色体の数も異なっている別種。地域や店、家庭によっては、ナガイモを「やまいも」と呼ぶこともあり、混同される。また、スーパーマーケットや道の駅などでもヤマノイモとナガイモを混同して販売しているケースもある。

ムカゴ

ムカゴ(むかご・零余子)は、ヤマノイモやナガイモなどの山芋類の葉腋などにできる栄養繁殖器官。珠芽。茎が肥大化して形成されたもので、食用となる。
→ むかご

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