糠とは・・・

糠(ぬか・ヌカ・Nuka)は、
コメやムギなどの穀物類を精白する際に出る胚芽、果皮、種皮などのこと。一般的に、日本では「糠」というと「米糠」を指す場合が多い。(大麦の糠は「麦糠」、小麦の糠は「ふすま(麬)」という。)

糠(米糠・こめぬか)に、水と塩、唐辛子などを加えて発酵させて糠床(ぬかどこ・ぬかみそ)を作り、キュウリや大根、蕪、茄子、人参、ごぼうなどの野菜や根菜などを漬けこむ、糠漬け(糠みそ漬け・糠みそ)を作るのに用いられる。「糠漬け」のほか、沢庵漬け(たくあん)も糠を用いて作られるお漬物として知られる。


糠(米糠)で作った糠床と糠味噌漬け(糠漬け・糠みそ)

米ぬかは、「野菜」のみならず、北海道や福井、石川、富山、新潟などでは、サバやいわし、ニシン、秋刀魚などの「魚」を漬けこむ「魚の糠漬け」を作るのにも用いられ、「糠にしん」「糠さんま」「いわしの糠漬け」「こんかさば」「こんかいわし」「へしこ」といった各地域の郷土の伝統的発酵食品、郷土食、郷土料理となっている。中には猛毒である「ふぐの卵巣」を用いた「フグの卵巣のぬか漬け」もあり、石川県白山市や金沢市の郷土の味、珍味として知られている。(塩漬けした後、長期間糠に漬け込むことにより毒が抜けるといわれる。)


へしこ

また、九州地方の福岡県北九州市などでは、サバやイワシ、きびなごなどを糠で煮込む「じんだ煮」(鰯のぬか炊き・魚の糠炊き・糠みそ炊き)が郷土料理となっている。

そのほか、筍(たけのこ)を茹でる際に、お湯の中に米ぬかをいれてあく(灰汁)を取る方法が広く知られている。

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