しんこ(魚)

しんことは・・・

しんこ(新子・Shinko)は、

1. ニシン目ニシン科コノシロ亜科コノシロ属の魚「このしろ」の稚魚の名。出世魚「このしろ」は成長と共に、シンコ(新子)、コハダ(小鰭)、ナカズミ、コノシロと名を変える。そのうち、シンコは概ね体長4cm ~ 6cm、生後4か月ほどのものをいい、酢でしめて寿司だねとして用いられることが多い。コハダの旨味と甘みを持ちつつ、サイズが小さい為、脂もさっぱりとして、柔らかく、するっと口の中に溶けていくような極上の味わいを楽しめる。

江戸時代から、初夏の「初鰹(初がつお)」と共に、その旬()ともなると「初物」として、寿司職人は気合を入れ、客は目の色を変えたという魚。初物好きの江戸っ子をして「シンコを食べないと夏が来た気がしない」と言わしめたという、江戸前ずしの夏の定番、夏の風物詩。現在も「通」を始め、この「シンコ」を好む人は少なからずおり、市場ではキロ3万円~5万円、時には10万円の値が付く時もあるという。(コハダの場合はキロ1000円~3000円前後)

サイズがとても小さい為、下処理には大変手間暇がかかり、寿司職人の技量とこだわりが反映される。握りにする際には、サイズにより、1枚半づけ、二枚づけ、三枚づけ、四枚づけといった具合に複数枚使うことも多く、中には10枚づけ、12枚づけなどという場合もある。これは、「初物を他よりも早く」という風潮が生み出した現象であり、時期の早さを競った結果サイズが小さくなったもの。江戸前ずしとしては2枚づけあたりが伝統で、旨いのは4枚づけ当たりまでという人も居る。

2. 生まれてから1年未満のメヂカ(ソウダガツオ)のこと。鮮度が落ちやすい為、市場にはあまり出回らないが、高知県中土佐や須崎など、水揚げされる地元ではよく食される。ぷりぷりっとした食感で、土佐ではブシュカンを入れた醤油、ツマにリュウキュウを添えて食べる。

3.スズキ目ワニギス亜目イカナゴ科の魚「いかなご(玉筋魚)」の稚魚の名。主に、生後3ヶ月~4ヵ月のものを指す。瀬戸内では春を告げる魚として知られ、醤油や酒、みりん、ざらめで煮詰めた「いかなごのくぎ煮」が春の味覚となっている。

4. 養殖うなぎの生後一年未満の若いうなぎ。鰻の新子。

5.カサゴ目アイナメ科の魚「アイナメ(あぶらめ)」の稚魚。「あぶらめのシンコ」で「アブシン(あぶ新)」とも。イカナゴのシンコと同じく、春の味覚として知られる。
鱗と内臓を取って、唐揚げや南蛮漬け、甘露煮、塩焼き、煮つけ等に用いられる。

6.ツツイカ目ヤリイカ科アオリイカ属に属するイカの一種「アオリイカ」の生まれて間もないもの。

7.スズキ目サバ科マグロ属の魚「クロマグロ」の稚魚。地域により、シンマエ、、コシビ、コビン、コメジ、シビコ、キンタ、コチウとも。

8.サケ目サケ科に属する魚「ヤマメ」のまだ成魚になっていないもの。新子ヤマメ、新子ヤマベとも。

9.サケ目アユ科アユ属の魚「アユ」の稚魚。新子鮎。

10.サケ目サケ科の魚「アマゴ」の稚魚。

11.コイ目コイ科オイカワ属の魚「オイカワ(ハイジャコ・ハエジャコ・鷺しらず)」の稚魚。

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